かおりAroma

香薬とは

中国や明治前の日本などで、焚香料(香を焚く)、香辛料(飲食物に用いる)などの薬物の総称です。

植物の樹脂からとれる沈香、安息香、没薬、乳香。材からとれる白檀。皮や根からとれる肉桂。花からとれる丁香。果実からとれる胡椒などがある。ほかにもマッコウクジラの分泌物、ジャコウジカ、ジャコウネコの生殖腺分泌物も含まれます。
『世界大百科事典 』より

香薬の伝来

香薬は奈良時代に仏教とともに薬として伝来しました。
中国・唐の高僧、鑑真和上は日本に仏教の戒律(規律)を伝えるために渡航され、その時に中国医学の薬を持参し医学の知識、処方を日本へ伝授しました。

のちに薬の効能、調合技術は日本漢方となり、その一方で日本独自の香文化としても発展していきました。香薬は日本の漢方や香文化にも大きな影響をあたえました。

くすりMedicine

芳香薬

日本に伝来するはるか昔、香薬は中国の伝説の名医である「華佗(かだ)」、薬学の基本書『本草綱目』の著作「李時珍(りちじん)」が病気の予防や治療に使っていました。

香薬の働きは古来より聞香祛病(もんこうきょびょう)芳しい香りで邪気を払い、天性を涵養すると言われています。

・白檀(サンダルウッド)気をめぐらす
・丁香(クローブ)腹部を温める
・茉莉花(ジャスミン)抑鬱を解く
・甜橙(オレンジ)消化器系をととのえる

上記の素材はアロマテラピー、香辛料、ハーブとして馴染がありますが、中医学・漢方・薬膳では薬として扱われます。

*涵養(かんよう)とは自然に水がしみこむように徐々にゆっくり養い育てること

癒すTherapy

香薬療法

香薬療法は天然植物の芳しい香りと植物がもつ自然治癒力をいかし医食同源、医香同源の思想を基本とします。
*自然療法、補助療法に属します

香方(ブレンド法)
中医学、漢方、薬膳の智慧で目的や体調にあわせて香薬をブレンドします。

外治方(外から調える)
樹木、花、果実、根から採取した精油を使って、香りが嗅覚器官を通して脳に働きかける作用や、トリートメントによって皮膚から吸収する作用により、人間の自然治癒力を高めます。

内治方(内から調える)
香りのある食材、香辛料をブレンドして香りのよい薬膳茶を飲むことで心と身体の回復に役立てます。

講座を修了された方には「香薬ブレンダー®」の称号をご利用いただけます。

伝えるCommunicate

香薬ブレンダー講座はオンライン形式(zoom)マンツーマンスタイルで行っております。
漢方と薬膳の基礎、薬性理論、診断法、ブレンド法など、やや難しい部分があるため、おひとりおひとりと向き合ってお伝えいたします。

国際中医師
国際中医薬膳師
中医香薬専門士®

竹尾.由美子

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